これで信頼?!NUMO報告書 核のゴミ処分場の真下から新火山、オーバーパック1万7千年維持

 原子力発電環境整備機構は2018年11月21日、「包括的技術報告書(レビュー版)」を記者会見で公表しました。
 
 しかし、「包括的技術報告書」の礎が原子力機構の「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性—地層処分研究開発第2次取りまとめ— 」(通称「:2000年レポート」1999年11月)です。

  『高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性』批判』 が高木学校から発行されています。
 紹介文:「地層処分」(geological disposal)とは高レベル放射性廃棄物の地下埋設(埋め捨て)であり、これについての技術的信頼性を示すため核燃料サイクル開発機構が原子力委員会に提出したものが『2000年レポート』である。本書はこれに対して、高木学校と原子力資料情報室による共同研究グループがその技術的信頼性を検証したものである。」 リンク

  『高レベル放射性廃棄物の地層処分を考える 公開討論会全記録』  リンク

  「変動帯・地震列島で高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分ができるか?」   石橋 克彦(神戸大学名誉教授/地震学) 
  学術フォーラム「高レベル放射性廃棄物の処分を巡って」日本学術会議主催/2012年12月2日(日)
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・活断層だけが地震を起こす,日本の活断層はすべて判っている,活断層のない場所(=大地震が起こらない場所)が広く存在する,という見解は根本的に誤りである.
  ・10万年経ってみたら地震の影響を免れた,という場所が皆無ではないかもしれないが,われわれが現在それを特定することは不可能であろう.


そもそも岐阜県土岐市にある東濃地科学センターは1986年4月から東濃ウラン鉱山とその周辺で始めた核のゴミ処分研究を、岐阜県にも土岐市議会にも住民にも黙って、隠して実施していた組織です。

 ところが、9年後の1995年8月に超深地層研究所計画を発表した際、かねてより行ってきた地層処分研究を一層充実するために研究を行うと公表しました。こうしたことが平然とうこなう組織を原子力委員会と文部科学省(科学技術庁)が育てました。

 その上2000レポートは、アメリカの原子力ムラと日本の原子力ムラの身内の評価で「可」とされました。

 だからこそ、上記の『高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性』批判』や『高レベル放射性廃棄物の地層処分を考える 公開討論会全記録』、石橋 克彦氏の指摘を確認されることをお勧めします。
 

 2018年9月6日に発生した北海道東部胆振地震の胆振町を資源エネルギー庁とNUMOは「輸送面でも好ましい地域」と指定していました。
 この誤った判断からも、信頼性のなさを実証しています。

 ところが、NUMOは処分場が10万年間安全を保ったという前提で、「閉鎖後長期の安全評価に対する解析ケース」として「新規火山発生の直撃を仮想したケース」や「地下深部からの断層進展直撃を仮想したケース」を取り上げています。
 
 記者会見用資料「包括的技術報告書(レビュー版)の概要」 リンク
  「新規火山発生の直撃を仮想したケース」
    
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 しかし、1945年に北海道で火山の昭和新山が生まれました。
 

  ガラス固化体を覆うオーバーパックは、厚さ190㍉仕様であれば1万7千年程度科相閉じ込める機能を維持すると豪語します。
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ところが、NUMOは以下のように答えています。
・オーバーパックの設計寿命は何年ですか?
オーバーパックの設計寿命は埋設後1,000年と設定しています。
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   →オーバーパックの蓋の溶接が完全にできるのか、疑問視されています。
    完全に密閉できないと強度不足や腐食の原因になります。

 また、閉鎖後に人が進入することを検討したケースでは、処分場選定時に経済性の高い資源が存在している可能性のある地域を除外していること、処分深度が人間活動の及ぶ地下深度に比べて十分に大きい。
 そして「処分場の閉鎖後は記録の永久保存などが行われる」ことから」、人間が進入しても著しく機能が損なわれる可能性は極めて小さい」と勝手に判断しています。
 
 しかし、日本は核のゴミの処分場だから立ち入るな等の「記録の永久保存」の検討すら手つかずです。
 それでも、こうなるはずだから、大丈夫だと勝手に判断するのは、無責任です。「記録の永久保存」がNUMOの責任ではない故の無責任です。

  
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 核のゴミを処分したとして、その後を見守る人も、問題が起きたい時、対応する人も、その方法もありません。
  NUMOや資源エネルギー庁は、埋めて閉鎖したら、その後は心配しなくて良いように、対策を立てると説明します。
 しかし、誰も見届けられない1000年後、10万年後を心配している振りをして、机上の計算で安全を強調することが欺瞞です。

 そもそも、下記報道例のように、データ改ざんが無いと言えるでしょうか。
 数百㌔に渡る深度300m以下のトンネル処分場建設そのものが、安全である保証などありません。

2018.2.14朝日新聞
核のごみ最終処分の試験データ改ざんか 神戸製鋼子会社
東山正宜
https://www.asahi.com/articles/ASL2G6GJKL2GULBJ00G.html
2018年2月14日21時21分
 原子力規制委員会は14日、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分に向けた基礎試験のデータを、試験を請け負った神戸製鋼所の子会社が改ざんしていた可能性があるとの報告を受けたと発表した。元データと報告書に記載されたデータの数字が違っていたり、元データが見当たらなかったりしたという。

 規制委によると、この試験は、使用済み燃料が入っていた金属製の被覆管を地下深くに処分する際、どのように腐食するかやガスが発生するかなどを調べるもの。最終処分場の規制基準をつくるための基礎データの収集が目的で、規制委は2012~14年度に計約6億円で日本原子力研究開発機構に委託。神鋼子会社のコベルコ科研(本社・神戸市)が原子力機構から計約5千万円で受託した。

 今回のデータの不整合は、神鋼の検査データ改ざんの発覚を受けて外部調査委員会がグループ全体を調査する過程で発覚。今月7日に原子力機構に連絡があったという。規制委は原子力機構に対し、詳細を確認するよう指示した。コベルコ科研は「なぜ不整合があったのか現時点ではわからない。改ざんの可能性もあるとみて調べる」としている。(東山正宜)



           

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