クリアランス制度の危うさ  東海原発の産廃からガイドラインの32倍の放射能

当ブログで 2009年5月16日「東海原発廃炉 「ごく低レベル放射性廃棄物」は敷地内処分へ」を書きました。

 その東海原発の解体作業で、「放射性廃棄物でない廃棄物」として東海原発の構外に持ち出す前に「念のための放射線測定」をしたところ、ガイドラインの検出限界値の32倍のも放射能が検出されたとの記事が毎日新聞 茨城県内版(2009年6月5日)に掲載されました。

    
東海原発:産廃から放射能 検出限界値32倍以上 /茨城
           6月5日12時0分配信 毎日新聞

 日本原子力発電は4日、廃炉作業中の東海原発(東海村白方)で、一般の産業廃棄物の一部から、検出限界値を約32倍上回る放射能を検出したと発表した。日本原電は廃棄物の搬出作業を停止し、汚染の経緯を調べている。廃棄物は放射線管理区域外に搬出しておらず、環境への放射能の影響はないとしている。
 廃棄物は、05年に解体し、管理区域内に保管していた8基ある非常用炭酸ガスタンク(1基12・5トン)の金属片。日本原電は、産業廃棄物として敷地外へ搬出するため、先月29日から表面の放射能測定をしたところ、今月2日に1片から、検出限界値を約32倍上回る数値が検出された。タンクは解体前は、原子炉建屋内に設置されていた。
 日本原電は検出値について、「かろうじて検出できる微量のもので、十分低いものと評価できる」としている。【山崎理絵】

6月5日朝刊


 クリアランス制度は放射性廃棄物として管理していた廃棄物を、産業廃棄物として処分するための制度です。レベル以下の放射性廃棄物は産業廃棄物となり、捨てることも、リサイクルすることも認めるための制度です。
クリアランス制度は2005年5月20日に「原子炉等規制法」が改正され、同年12月1日から運用が開始されました。
 私は制度をつくること自体問題で、管理すべきだと思っています。
 放射性廃棄物として扱うべき物が測定の不十分さにより、すり抜けてしまうことも予想されました。

 ところが、今回の問題は、クリアランス制度の中の最下部で 「原子力施設における「放射性廃棄物でない廃棄物」の取扱に関するガイドライン」(平成20年5月27日)に位置づけられた廃棄物の中の「(1)汚染のおそれがない管理区域において設置された資材等 適切な汚染防止対策が行われていることを確認した上で、適切に管理された使用履歴、設置状況の記録等により汚染がないことを判断した場合は「放射性廃棄物ではない廃棄物」とする。」もので、「念のための測定」も義務付けられていません
 
    
  経済産業省原子力安全・保安院はなぜ今回の問題が起きたのか、なぜ判断を誤ったのか、事業者に検証させている。しかしクリアランス制度のレベルよりもずっと低い放射線量で、問題のないものだと説明します。
              
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私は今回の問題は、クリアランス制度の危うさを浮き彫りにしたものと受け止めています。
 
 今回の問題で改めて学んだウエブ
  ・クリアランス制度の問題を紹介するサイト「放射性廃棄物スソ切り問題連絡会」
   http://www2.gol.com/users/amsmith/susokiri.html
        制度導入の問題点を具体的に指摘しています。
 ・「脱原発社会実現のために自治労運動のできることとは」
     http://j-fusyoku.jp/okinawa6.htm#z_1
 
 2つのウエブの「クリアランス制度」の三角形の図の底辺に置かれた 「放射性廃棄物ではない廃棄物」が、今回問題となっている「廃棄物」です。
 原子力安全・保安院の「クリアランス制度」の説明では、 「放射性廃棄物ではない廃棄物」が位置づけられていません。   









 

 





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