岐阜県回答 超深地層研究所は2022年1月までに埋め戻しを行うよう瑞浪市と調整を図る

 ★ 超深地層研究所は「瑞浪市との土地賃貸借契約の期間終了(平成34年1月)までに埋戻しを行うよう、瑞浪市とも連絡調整を図ってまいります」(2014年10月15日付岐阜県回答)という答えがありました。

 これは瑞浪市と相談した上での岐阜県の回答と考えます。質問書を出した甲斐がありました。

 ★「平成31年度に研究を終了し、賃貸借期間の平成34年1月までに埋戻し等の措置が完了すると県民に約束できますか」との問いに、「第3期中期計画で必須の課題に関する研究の成果を出すことを前提に取り組む。そして平成 34 年1月までに埋戻しを行う前提で考える。」との説明があり、当然、その計画どおりに行われるものと考えています。」とあり、県が監視責任を自覚していることを確認しました。
 私たちは、県の監視体制をチェックしていきます。
 
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2014年9月29日提出質問書に対する岐阜県の回答と私たちの意見

質問1.研究期間について

 研究期間については、当初計画では、第3段階の研究を平成15年度から開始し、平成27年度頃(13年程度)終了の予定であつたが、実際には平成22年から開始し、現在4年経過した所としています。また遅れた理由として研究坑道掘削着手が3年遅れたことと、「処分事業に対し研究が先行しすぎないように調整を図った」、さらに福島第一原子力発電事故対応を挙げていますが、坑道掘削における大量の出水の影響については触れていません。
機構が掲げた理由の中で処分事業との調整において、処分事業に対し研究が先行しすぎないように調整を図つたと述べています。これは研究所の研究自体が処分事業の一部であることを明確に認めるのであり見過ごすことはできません。このような役割は研究所受入時点では記載も説明もなく、あくまで独立した研究機関であるとの立場であったと認識しています。
今回の機構の回答において、超深地層研究所が明確に処分事業の進捗と歩調を合わせていたと認めていることについて知事の見解をお示しください。

 回答
 
独立行政法人日本原子力研究開発機構の東濃地科学センターは、地層処分研究開発の基盤となる深部地層環境の科学的研究を進めるために地層科学研究を行うものです。
今回の機構の回答は、平成17年10月に閣議決定された原子力政策大綱において、「地層処分を行う放射性廃棄物」について「国及び研究開発機関等は、全体を俯欧して総合的、計画的かつ効率的に進められるよう連携・協力するべきである」とされたことに機構として対応した結果と承知しております。
なお、県としては、県内に高レベル放射性廃棄物処分場を受け入れる考えはなく、今後もこの方針が変わることはありません。


 ◆私たちの意見
 「国及び研究開発機関等は、全体を俯欧して総合的、計画的かつ効率的に進められるよう連携・協力するべきである」に基づいて、資源エネルギー庁が中心となって原子力機構や立坑の研究機関、NUMOや規制機関が地層処分基盤研究開発調整会議を運営し、この会議で原子力機構は記録を担っています。この会議が原子力機構の事業を握っています。しかし岐阜県はこの会議や報告書について、私たちが2010年12月に質問書出すまで知りませんでした。今後は、監視を怠らないで頂きたい

 ◆私たちの意見 
 法的裏付けのない文言は信頼できない。

 回答で、「県内に高レベル放射性廃棄物処分場を受け入れる考えはなく、今後もこの方針が変わることはありません」とありますが信頼に足る裏付けがありません
2013年3月核融合の重水素実験の協定を認めないよう多く意見が寄せられていました。知事は県議会や記者会見で3月(年度内協定締結という)スケジュールありきではないと繰り返し答えました。
協定の前日、岐阜県庁で私たち市民が担当課と話し合った際も、知事と同じ言葉を繰り返しましたが、その翌日、協定を結びました。知事の言葉の信頼性のなさを身をもって体験しています。だからこそ、岐阜県高レベル放射性廃棄物処分場拒否条例の制定を求めています。
青森県を最終処分場にしないとの確約書に関わった旧科技庁の幹部は、本当に処分場を受け入れないなら、条例をつくるべきだと東奥日報に語っています。

 質問2.研究の終了時期について
 1の質問にも記しましたが、研究所が処分事業に組み込まれ連動して研究進めている今、単独で終了時期の決定を行う事が困難になります。
このような状況においても平成31年度に研究を終了し、賃貸借期間の平成34年1月までに埋戻し等の措置が完了すると県民に約束できますか。知事のご意見と根拠をお示しください。

 回答
 
機構改革に係る超深地層研究所計画の検討に関し、平成26年 9月 1 9 日に国及び機構から「これまでの研究の範囲内で、遅れを取り戻すために研究テーマを絞りこみ、第3期中期計画で必須の課題に関する研究の成果を出すことを前提に取り組む。そして平成 34 年1月までに埋戻しを行う前提で考える。」との説明があり、当然、その計画どおりに行われるものと考えています。


 ◆私たちの意見
 知事が延長を認めたことで、重い責任を負いました。私たちは知事が責任を果たしているかどうか、確認していきます。


 質問4.サボタージュした年数と理由について
本年9月25日に提出した原子力機構の回答には「遅れた理由として」「処分事業に対し研究が先行し過ぎないように調整を図ったことなど」とあります。これは「遅れた」ではありません。意図的に遅らせたと記述すべきです。この2度のサボタージュを今まで隠していた事実と説明しなかった事実を詫びることなく平然と記載することに怒りを覚えます。
2度のサボタージュで研究期間を遅らせた、今まで説明もしなかった組織が、今後計画どおりに事業を進めると知事は判断しました。

①知事の判断どおり研究期間を終えさせるために、知事は具体的にどのような対応を検討しているか説明してください。

 回答
 
機構に対し、第3期中期計画の年度ごとの展開を明らかにするよう求めるとともに、毎年度当初に当該年度の事業計画や前年度の年度報告を十分チェックし、県として必要な意見を申し述べるとともに、瑞浪市との土地賃貸借契約の期間終了(平成34年1月)までに埋戻しを行うよう、瑞浪市とも連絡調整を図ってまいります


◆私たちの意見
  「瑞浪市との土地賃貸借契約の期間終了(平成34年1月)までに埋戻しを行うよう、瑞浪市とも連絡調整を図ってまいります。」この回答が得られたことはよかったと思います。
 
 瑞浪市と原子力機構との土地賃貸借契約では、埋め戻して返すことが基本ですが、瑞浪市は跡利用を選択肢に入れ、2003年以降毎年跡利用検討委員会を行っています。私たちは契約の更新と跡利用で研究所が実質的に存続することを危惧していました。岐阜県は埋め戻すことを強制する権限はありません。その岐阜県から危惧の根を絶つ可能性を文書で得たのはよかったと思っています。 しかし核のごみ処分は今後どのように動くか見通しが立たず、処分事業に組み込まれている研究所をウランのズリで埋め戻して瑞浪市に返還が完了するまでは気を許すことはできません。

質問
 5.上記1~ 5について、知事自ら岐阜県民に説明する責任があると考えます。知事の積極的な説明会の開催を強く求めます。説明会不要とのことであればその理由をお示しください。

 回答
 今回、機構は、機構改革に係る超深地層研究所計画を公にしたところです。
県としては、これに関する説明資料、追加資料、面談記録、機構への通知文書をホームページで公開しております。
なお、今回の面談時において、私から機構に対して、地元への説明の機会を設け、わかりやすく説明するよう求めたところです。機構では、11月11日に「平成26年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会」を開催し、今後の研究施設計画を地元に説明すると聞いております。

 ◆私たちの意見
 説明責任の放棄

 私たちは知事が判断する前に、直接市民、県民に説明し、市民県民の意見を踏まえて判断することを求めました。しかしホームページで公開したから説明責任を果たしたという姿勢は大変残念です。

・原子力機構が示した研究期間20年という期限を守らせる努力をしませんでした。このことについての説明はしていません。

・そもそも「面談記録」は開示した前例がないとして、当初公開を拒みました。情報開示請求されてやっと公開しました。

・ホームページで公開しても、見ることができない人はたくさんいます。

・私たちは事業者が信頼できないからこそ知事に説明を求めています。事業者は故意に事業を遅らせたり、1986年以来、隠して広域地下水流動調査し、地下研究所を造ると決めていたり、高レベル放射性廃棄物処分候補地を選ぶなど数々の不祥事で、信頼が地に落ちている組織の説明など聞くに値しません。

・知事の意を受けて原子力機構は地域の区長だけに、知事に提出したものと同じ文書を配っただけです。

・地層科学研究情報・意見交換会は地層処分に関心を持つ企業と関心を持つ研究者の参加が中心です。地域の人たちの参加を拒んではいませんが、私は参加を確認したことがありません。