提出した「放射性廃棄物WG中間とりまとめ(案)」に対するパブリックコメント

4月18日締め切りの放射性廃棄物ワーキンググループ中間とりまとめ(案)に対する意見募集の締め切りは4月18日です。
総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会原子力小委員会地層処分技術WG中間とりまとめ(案)に対する御意見の募集について <リンク>
 リンク先を間違えていましたので訂正しました。(2014.04.17)

 日本の、特に原子力に対しては意見を出しても、反映されることがないだけに、向き合う意欲がわきませんでしたが今日提出しました。

 超深地層研究所にかかわることを意図的に出しています。

 
意見及び理由

◆意見1.P.24 国による申しいれをしてはならない。

理由:科学的知見に基づいた有望地域に中心に重点的な理解活動を行い、国から申し入れるとしているが、申しいれ以前に知事や地域選出の国会議員などを通じて知事や当該地域の首長や議長、有力商工業者らに根回しをして、ほとんどの内諾や承諾、拒否しないなどの確認を得てから申し入れるであろうことは容易に想像できる。住民は完全に外堀を埋められて、結論だけを聞かされる。これは民主主義の破壊である。
原子力発電はこうしてつくってきた。同じ過ちを繰り返してはならない。

◆意見2.P.24 原子力発電事業者の責任を曖昧にする国による申しいれをしてはならない。

理由:原子力大綱に放射性廃棄物は、「発生者責任の原則」とあるように、あくまでも原子力発電事業者にある。発生責任のない国が高レベル放射性廃棄物処分の第一段階の入り口である文献調査への申し入れを国が行ってはならない。国は規制に責任を持つべきである。あくまでも発生者は原子力発電事業者である。原則を曖昧にすることが、福島第一原発事故の対応のようにと責任を曖昧にする。

意見3.P.15 「Nagraや米国国立研究所等の国内外専門家によるレビューやOECD/NEAによる国際レビューを受け」ているとあるが、そこでは「日本の特別のチャレンジ」と評された。「日本の特別のチャレンジ」はやめるべきだ。

理由:「Nagraや米国国立研究所等の国内外専門家によるレビューやOECD/NEAによる国際レビューを受け」ているとありますが、ここで「日本の特別のチャレンジ」と評されました。これは「日本の冒険」と訳しても間違いではない。日本で地下処分することにたいする驚きや危惧での表現である。多くの国民は人工バリアと天然バリアで高レベル放射性廃棄物を300メートル以深に処分できるとすることを危惧し、信頼していない。
 そもそも地震国日本に原発があることがこの上ない冒険であり、冒険の悲惨さが福島第一原発事故である。原発をやめてゴミをこれ以上増やさないことにつきる。その合意がない限り原発ゴミ問題は入り口に立つは困難だ。


意見4.P.15 「長期的なリスクを低減する観点からの放射性廃棄物の減容化や有害度低減に向けた研究開発を含め、国が意欲的に進めていくことが重要である」は直ちにやめるべきである。

理由
①日本学術会議回答「高レベル放射性廃棄物の処分について」で原子力ムラにとって都合の良い「核変換技術」だけつまみ食いしたものである。
②研究者の救済と研究機関の維持続、権益の維持以外意味はなく、直ちにやめるべきだ。

③ 資源エネルギー庁自身が「総合エネルギー調査会 原子力部会中間報告-高レベル放射性廃棄物処分事業の制度化のあり方-」(平成11年3月23日)において「なお、現在、核種分離・消滅処理技術が将来技術として研究されているが、これが実用化されたとしても、長半減期核種の一部の低減はできるものの、地層処分の必要性を変えるものではないと考えられている。」として否定したものであり、矛盾する。
④ P.14にも「核種分離・変換」に「・長寿命の核分裂生成物の変換は近い将来の技術の範囲内では実現性があるとは考えられないが、アクチニドについては多少の見込みがある/・技術的な実現可能性が立証されておらず、実現しても長寿命核種を完全に除去できない/・高レベル放射性廃棄物の減容化のためだけに利用することはコスト面でも資源面でも効果的ではない」とあることと矛盾する。

⑤「現在のシステムでは、対象核種の核変換に多くのエネルギーが必要で、あり、
本法による核変換に意義を見出すことは難しい。」(「原子力委員会バックエンド対策専門委員会」平成12年3月31日「長寿命核種の分離変換技術に関する研究開発の現状と今後の進め方」 )
⑥二次廃棄物の発生
 特に核種分離を行う過程で、放射性物質の濃度は低いものの、分離プロセスに特有の二次的な放射性廃棄物が発生する。このような二次的に発生する放射性廃棄物も含めた廃棄物全体の環境負荷についても検討を行う必要がある。」(「核種分離・消滅処理に関する主な論点」 平成11年6月2日)
つまり、再処理の同じ危険と問題があり、やめるべきだ。

⑦「加速器駆動のための電力が必要であることから、発電コストは割高になる」
(「核種分離・消滅処理に関する主な論点」 平成11年6月2日)
無意味な利用はすべきでない。

意見5.P.16 「総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会原子力小委員会地層処分技術WGは関連学会から推薦された専門家等により審議され、「現世代として地層処分場の立地選定を進めることは技術的に可能であると考えられる。」とある。しかしこの委員の大半は日本学術会議が示した、「安全性と危険性に関する自然科学的、工学的な再検討にあたっては、自律性のある科学者集団(認識共同体)による、専門的で独立性を備え、疑問や批判の提出に対して開かれた討論の場を確保する必要がある」との条件を満たしていない。よって、条件を満たしたメンバーで、2000年レポートの元データからの評価からやり直すべきだ。

理由:
 インターネットの簡易検索でも、地層処分技術WGには高レベル放射性廃棄物地層処分の研究機関である独立行政法人日本原子力研究開発機構や処分実施主体である原子力発電環境整備機構と関わりの深い委員が12名中8名で、約三分の二にあたる。
独立行政法人日本原子力研究開発機構地層処分研究開発部門に設置された外部専門家による検討委員会に所属が4名、同地下坑道施工技術高度化開発委員が1名、日本原子力研究開発機構と研究協力協定を締結しているその責任者1名、資源エネルギー庁の「高レベル放射性廃棄物及びTRU廃棄物の地層処分基盤研究開発に関する全体計画」の有識者2名(ただし重複有り)のメンバーが大半である。更にはNUMO技術アドバイザリーが2名いる。

 また、学会からの推薦を得たいとしていたが、推薦をまたず委員としたメンバーもあった。こうしたメンバーが12名中8名であり、約3分の2を占める。これは日本学術会議が求めた「安全性と危険性に関する自然科学的、工学的な再検討にあたっては、自律性のある科学者集団(認識共同体)による、専門的で独立性を備え、疑問や批判の提出に対して開かれた討論の場を確保する必要がある」との条件を満たしていない。旧態依然とした高レベル放射性廃棄物は地層処分ありきのWGであり、意味はない。これは誹謗中傷ではない事実である。

意見6.p.14「文献調査や概要調査を受け入れた市町村等を対象に電源立地地域対策交付金を交付する制度の整備」はやめるべきだ。

理由 原子力発電と同じやり方で地域に交付金と寄付金をまき散らすことは、地域に混乱もたらすだけである。地域が納得して、受け入れを決め、その上で支援を求めた場合は検討の上応じることはあるが、最初から交付金を設定して応募を促すことは検討する地域に対し失礼である。

意見7.p.19回収可能性を担保したプロセスは高レベル放射性廃棄物処分場の受け入れやすくするための方便ではないか。今ある以上の高レベル放射性廃棄物を発生させないという前提が不可欠である。

理由
①最終閉鎖をするまでは廃棄体を定置して幾種類かのプラグ(セメントやベントナイトによる)を設置してからもなお回収が可能であるかのように説明しているが、現実として回収可能性の試験がどこでいつなされたかも不明である。300m以深の坑道内で、数万本を埋めてから回収可能であることを実証しなければ、信頼は得られない。
国民が信頼を持って回収可能性を考えるためには、今ある以上の高レベル放射性廃棄物を発生させないという前提が不可欠である。

②何万本もの廃棄体回収のために塩水で溶かして回収されたベントナイトは1廃棄体あたたり膨大になり、それらを保管する場所が必要になる。
 また、これらの費用は現在の処分費用に含まれていない。費用を電力使用量によって増額するのかなど未定のままである。

③廃棄体から放射性廃棄物が漏れだしていることが確認された場合、回収するのかすら決まっていない。 
④同じ用地内に設置されるかもしれないTRU廃棄物に影響を与えたり、TRU廃棄物による放射線の影響を受けていないと言い切れるのか。
⑤回収コストの責任は、回収を判断した世代の責任になる。不明確なまま、原発延命の方便とする回収可能性に反対する。

意見8P.21 「原子力政策に対する社会的合意や廃棄物の発生量の上限が決まっているからといって立地選定が必ずしも進展する訳ではない。」暴論であり、撤回すべきだ。

理由
①「原子力政策に対する社会的合意や廃棄物の発生量の上限が決まっているからといって立地選定が必ずしも進展する訳ではない。」は暴論であり、撤回すべきだ。
② 2012年の国民的議論で87%の国民は原発ゼロを選択し、政権は30年代に原発ゼロを目指すと決定した。しかし2014年1月に締め切ったエネルギー基本計画案では再稼働、再処理、核燃料サイクルなどで明記し、2012年の議論を正当な理由なく破棄した。昨年12月エネルギー基本計画公表後の共同通信の世論調査で、原発ゼロ目標の転換に反対が65.7%で国民の三人に二人が脱原発を求めていた。こうした声を押しつぶすかのような強引な記述は、国民の信頼を損ないこそすれ、評価されることはない。削除すべきだ。


意見9 p.2 国民の信頼を築き上げるために、まずすべきことは1986年以来地下研究所建設を目的とした調査をしながら、9年間だまし続けて1995年に超深
地層研究所計画として公表したことを謝罪すべきだ。そして1995年の超深地層
研究所計画発表時に、研究期間をおよそ20年間としたその期間を厳守し、超深地層研究所は2016年度で終了すべきである。


理由
p.2で「最終処分に関する基本方針や最終処分計画を課題解決に向けてしっかり
と見直すことによって、国民の信頼を築き上げていくことが重要である」と述べている。
 国民との信頼を築きたいなら超深地層研究所は約束どおり20年間で終了する
こと。それも曖昧にし引き延ばし、既成事実化を画策しながら最終処分場問題に信頼を得ようとするのは、不信を増幅させる。現実の足下から信頼回復を始めよ。
①1995年当時超深地層研究所の所管は科学技術庁であり、資源エネルギー庁で
はないと責任を回避するつもりであろうが、超深地層研究所は現在資源エネルギー庁の支配下にある。そのため2013年度の超深地層研究所安全確認委員会で、
資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室は「四者協定については、経済産業省の名前は入っていないが処分地選定の前提と考えており、少なくともこの地域には、国の方から処分地に申し入れる話は一切しないということを、改めて確認させていただきたい。」(2013年8月29日平成25年度超深地層研究所安全確認委員会 議事概要より抜粋)と述べている。協定前のことにほおかむりし逃れられるというのは、無責任の極みである。

②瑞浪超深地層研究所のある地域住民も、岐阜県民に国民である。地下研究施設は1995年8月21日の計画発表時に「研究期間はおよそ20年」と公表し、自治体にも説明している。原子力機構自身が研究期間を20年とした計画表を事
業説明や事業計画を示しこの期間のどこで何を研究すると公表している。 1996年から超深地層研究所の計画を開始したとしているので、2016年度が20年目に相当する。

③1986年以来原子力機構は岐阜県東濃地域で、高レベル放射性廃棄物地層処分の研究を地表から、東濃ウラン鉱山に地下研究施設を建設するなどしながら住民には隠してきた。東濃ウラン鉱山ではその場所の性能評価である高レベル放射性廃棄物ガラス固化体入エバリア腐食実験が1987年から1999年まで継続させた。さらに1989年には束濃の調査地域に地下研究所を新たに建設する計画を持ちながら、公表しなかった。 1980年代に原子力機構は高レベル放射性廃棄物の処分候補地を選んでいたが公表せず、裁判に負けて2005年に公表した。処分候補地選定の中心が原子力機構の特定放射性廃棄物の最終処分に関する基本方針であった。地元への必要な説明を隠し続けて研究所建設にむけた事業を進めてきたのは事実である。過去を変えることはできない。 20年目にあたる2016年度をもって廃止すべきだ。

④資源エネルギー庁の「高レベル放射性廃棄物の地層処分基盤研究開発に関する全体計画」(2006年12月)、「地層処分基盤研究開発に関する全体計画(平成25年度~平成29年度)」(2013年3月、公表は2013年8月)では超深地層研究所は基盤研究開発として2040年代に高レベル放射性廃棄物処分場の操業開始後も継続する図が2006年以降継続して示されている。つまり超深地層研究所は資源エネルギー庁の支配下にあり、高レベル放射性廃棄物処分場の道連れとすることを表明したものである。 しかし、岐阜県にも瑞浪市にも市民にも説明していない。つまり隠して処分場に導くものである。これは岐阜県民の信頼を著しく損なうものである。
 ⑤ 高レベル放射性廃棄物地層処分研究の足下が最初から歪んでいるのである。国民の信頼を築きたいというならばまずだまして進めた超深地層研究所は約束どおり20年間つまり2016年度で終了することだ。それが実現すれば、原子力政策に一端の信頼が寄せられる可能性がある。


意見10 p.24国による自治体への申しいれと、p.2「国民の信頼を築き上げていくことが重要」について

理由:「この地域には、国の方から処分地に申し入れる話は一切しないということを、改めて確認させていただきたい。」(2013年8月29日(平成25年度超深地層研究所安全確認委員会 議事概要)」は法的裏付けもない発言の責任をとることができるのか。地下研究所をNUMOに使わせるためのリップサービスと考えられ、信頼を築く対応にはほど違い。



意見11 p.24に「国は、科学的により斎院が高いと考えられる地域を示す等を通じ、地域の地質環境特性を科学的見地から説明し、立地への理解を求めるべき。」とある。つまり国による申し入れを行う方針である。
理由:ところが2013年8月29日に資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室長 (オブザーバー参加)が超深地層研究所安全確認委員会で「瑞浪市は高レベル放射性廃棄物について、役割分担として、その研究についての役割を引き受けていただいていることに感謝している。今回、制度を見直す方向としては、地元任せで自発的に手を上げていただく形でなく、国がより主体的に申し入れを行っていくことで考えている。四者協定については、経済産業省の名前は入っていないが処分地選定の前提と考えており、少なくともこの地域には、国の方から処分地に申し入れる話は一切しないということを、改めて確認させていただきたい。」(2013年8月29日平成25年度超深地層研究所安全確認委員会 議事概要より抜粋)と発言した。


理由
①超深地層研究所をNUMOに使わせようとしている資源エネルギー庁放射性廃棄物等対策室長という政策担当者がこの発言の責任をとれるのか。
②この発言の有効期限はいつまでなのか。
③1998年9月に当時の科学技術長官が岐阜県知事に対してした回答書で、通称 「確約書」と呼ばれている文書の「貴職をはじめとする地元が処分場を受け入れる意思がないことを表明されている状況においては、岐阜県内が高レベル放射性廃棄物の処分地になることはないものであることを確約します。」に対して、資源エネルギー庁は確約書は科学技術庁から引き繕いだが、約束とは認めないと2011年1月の双方向シンポジウムで同じ放射性廃棄物等対策室長が表明した。
 従って時の政策担当者の「この地域には、国の方から処分地に申し入れる話は一切しないということを、改めて確認させていただきたい。」は無責任さの象徴である。
  「地域には、国の方から処分地に申し入れる話は一切しないということを、改めて確認させていただきたい。」というリップサービスでNUMOに超深地層研究所を使わせるための見え透いた隠れ蓑である。

意見12 p.24「文献調査を開始しないと地域の地質環境の適正がわからない」について

理由:
これは1999年の原子力機構による原子力委員会への報告書で通称「2000年レポート」にある、「将来10万年程度にわたって十分に安定で、かつ入エバリアの設置環境における天然バリアとして好ましい地質環境が我が国にも広く存在する」を否定するものだ。同時にNUMOの説明や、資源エネルギー庁の宣伝が誤っていたのである。検証もなく無批判に受け入れたことを広く謝罪すべきだ。

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