核融合は「クリーン」どころか、閉じこめられないトリチウム汚染増大と被曝源

 計画から50年経っても実現しない核融合炉による発電を、地上太陽を実現するとか、核分裂生成物を出さないクリーンなエネルギーなどと表現されることがあります。
 
 しかし、核融合に不可欠なトリチウムは、水素の同位体・三重水素は除去して閉じこめることは困難。
  水や食物から体内の取り入れるだけでなく、皮膚からも体内に取り込み、内部被ばくを起こす。有機物と化合するとDNAの一部にもなってしまう。


◆ 2012年2月2日 たね蒔きジャーナル <リンク>  
 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏

 2012年1月31日の放送で紹介された、アメリカのバイロン原発でのベントによる一次冷却水の放出 トリチウム放出 に関わるリスナーからの質問、「トリチウムという放射性物質があるとは初めて知りました。もともと自然界には存在する放射性物質のようですが。原発の排水や核実験などでトリチウムはどれくらい増えているのかについての質問。

小出氏:
 元々自然界にはごく微量あります。どうしてそんなものがあるかというと、宇宙から宇宙線というものが地球に降り注いでおり、その宇宙線が大気中の、原子と反応してトリチウムを生成するというそういう反応があり、地球には昔からトリチウムという、三重水素と言ってる水素の三倍重たい水素があります。

 昔から人類も他の生き物もトリチウムに被曝をしながらきました。でも人間が核反応させる力を持つようになった、つまり原爆を爆発させたり、水爆を爆発させたり、あるいは原子炉を動かしたりしてから、トリチウムという放射能を持った水素を大量に生み出すようになりました。
 
 例えば1950年あるいは60年代にかけて大気圏内核実験というのが、数限りなく、何百回も行われました。

 核実験で今までにあったトリチウムの約100倍というようなトリチウムを大気中にばらまきました。

 今、六ケ所の再処理工場を動かそうとしていますが。六ケ所の再処理工場は多分毎年毎年、地球全体で自然に作られているトリチウムと同じくらい放出してるのではないか。

 原子力をやる限りは(トリチウム)が必ず増えていきます。もう1つの問題は、原子力は核分裂生成物という放射性物質をつくり出してしまうので、汚いということは原子力を進めてる人たちも認めてきました。

核融合が出来ればクリーンだと言ってきました。

ところがその核融合は、実はトリチウムを燃料にします。自然界にあったのの何百倍というようなトリチウムを毎年毎年燃料に使うというような技術が核融合という技術です。

夢のエネルギー源だと思われているかもしれませが、そんなことをやったらもう地球が放射能まみれになってしまうと、私は危惧してきまきました。

点火する前にはトリチウムを集め、一度核融合を添加したあとは自分でトリチウムをどんどん生み出しながらそれを燃料にするというシステムにしなければならない。

水素を閉じ込めるということは大変難しいので、多分大量に漏れてくることになり、核融合ということをやればトリチウムが最大の、放射能被曝源になるだろうと私は思います。


その放射性物質の毒性でいうとあまり高くはないです。ただし、他の放射性物質は閉じ込める技術はもう様々にある、のですが、トリチウムは水素ですので、水になってしまう。そうすると水の中からいくら放射性物質を取り除いて、綺麗にしたつもりでも、水そのものが要するにトリチウムで汚れているわけですから、閉じ込めようがないです。ですから、六ヶ所再処理工場のトリチウムに関する限りは、全量を放出するということになっています。

 人間としては、向きあうことが難しい放射性物質です。



2012年1年31 日たね蒔きジャーナル  
 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏

 2012年1月31日の放送で紹介された、アメリカのバイロン原発でのベントによる一次冷却水の トリチウム放出について

小出氏:
  一度環境に放出してしまうと回収の方法がない。どんなに水を綺麗にしようとしても、水そのものですから、取り除くこともできない。人間は水がなければ生きられなので、必ず体に取り込んでしまう。
 細胞の中にでもどこでも入ってきてしまう。
 有機物に化合するとDNAの一部にもなってしまうというようなものでも放射線の毒性だけではな毒性もあるだろうと、考えられています。

 どこの原発でも、排水処理という、廃液処理をしていますが、汚れた放射性物質を水の中から、取り除いて綺麗にしますと言っているわけですが、トリチウムは水そのものですので、どんなことをしても取り除苦ことはできません。


安全安心科学アカデミー <リンク> 
 
Ⅶ章 トリチウムの環境動態と人体影響

 Ⅶ‐4 トリチウムの
被ぱく線量評価と人体影響 
 トリチウム原子が発するベータ線の平均エネルギーは5.69KeVであり、水中や人体中では、最大でも6μmくらい飛んですべてのエネルギーを失ってしまう 17)。また、空気中でも5mmくらいしか飛ばない。

 したがって、からだの外にトリチウムがあってもそこから出てくるベータ線が、人体の内部にまで達して、悪影響を与えることはない。

 しかし、からだの中にトリチウムが取り込まれると話は別である。トリチウムベータ線のエネルギーが小さく、人体組織の中でわずかしか飛ばないということは、事実上トリチウムベータ線のエネルギーがすべてからだの中で、人体の細胞に与えられるということを意味する。

 人体に放出されたベータ線のエネルギーは、細胞内の水を分解し、ラジカルと呼ばれる、きわめて化学的に反応性が高く、DNAなどの大切な生物活性物質にキズをつけるものを作り出す。ラジカルの中で最も活性の高いものは0Hラジカルと呼ばれていて、最近ではポピュラーになった活性酸素の仲間に属している。





 

この記事へのコメント

2019年09月27日 18:17
「たぶん」が多過ぎ
2020年01月29日 22:01
うん。三重水素がなぜクソ高価なのか考えてみようか。

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