駿河湾地震による浜岡原発被害マスコミ報道紹介

2009年8月11日早朝に駿河湾を震源とした地震が浜岡原発から約38㌔の所で起きたました。
 浜岡原発は震度6弱の揺れを関知し、稼働していた4,5号機が自動停止しました。
 この地震は主として規模と被害の少なさなどから、名前を付ける必要がないと判断されました。

 中部電力は原子炉建屋は全く影響がなかったと説明しています。
 今回の地震の180倍とも300倍とも想定される東海地震にも耐えられると言い切る中部電力です。被災された方々には大変な災害ですが、震度6弱の名前も付かない地震で原子炉の安全性が脅かされるようでは、論外です。

  ところが、5号機は約21時間後に冷温停止した(炉の温度を100度以下に冷やす)とありました。
2007年7月の中越沖地震(震度6強)で、柏崎刈羽原発4号機の冷温停止が約21時間後で、職員から拍手がわき上がったとありました。
冷温停止に柏崎刈羽原発4号機と同じ21時間かかったことは、5号機の揺れの大きさが機器に影響を与えた結果と考えざるを得ません。

また、1から4号機と5号機では揺れに大きな差がありました。8月12日には中部電力は 5号機の基準地震動484ガルに対し426ガルと計算しました。しかし8月21日には488ガルと解析し、原子力安全・保安院に報告しました。

 2009年8月21日には川田龍平参議院議員の浜岡原発調査と、同日、一部施設の報道陣公開がありました。

 テレビでは地面に最大15センチの段差、地震で波打った5号機タービン建屋前の道路、タービン建屋の幅0.7㍉、長さ約4メートルの複数のヒビ割れ、作業用床面の取り付けボルト24本が折れているなど報道されました。
この時の映像とそれ以前の映像もあわせて「まつや清の日記」(静岡市議)のブログにユーチューブでアップされています。

ブログ 「まつや清の日記」
「 8月21日 8月11日駿河湾地震後はじめて浜岡原発 被害をマスコミに公開」
 川田龍平議員の国政調査権による調査の質疑は「8:11地震、浜岡原発5号炉「再開のメドたたず」報道の中、川田龍平参議院議員「立ち入り調査」http://blog.goo.ne.jp/matsuya-kiyoshi/e/80b063ce941f0fd0f9960712ac8bf8dfにあります。

 
 中部電力の8月12日の情報に「地震発生後の浜岡原子力発電所の状況について(午後3時0分現在)」
http://www.chuden.co.jp/corpo/publicity/press/ac_press/1215163_1034.html#sanko01
には、
 
・「(2)放射性物質に係わらない事象
4号機 タービン建屋 4階 換気空調系水溜まり(1m×30㎝程度)
ふき取り完了(雨水と判明)」(地震発生による浜岡原子力発電所の主なプラント状況(8月11日16時30分現在)より http://www.chuden.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2009/08/11/hama.pdf
とありました。
 通常でも雨水がしみこむような構造なのでしょうか?

・1号機取水口の崩壊について…のり面は50mありそのうちの中央部分30m×20mで、最大15cm沈下、20cm隆起したとあります。
 1号機は廃炉で、取水を必要としませんが、想定される東海地震は300倍とも180倍とも指摘されています。東海地震で3,4,5号機の取水口は確保されるのでしょうか?


中日新聞  【静岡】
浜岡原発の地震被害公開 地盤沈下、ひび割れ…2009年8月22日

中電『安全に影響ない』
1号機取水槽周辺では30メートルにわたって、最大15センチの地盤沈下があった=21日、御前崎市の浜岡原発で


 中部電力は21日、静岡の震度6弱地震で被害を受けた浜岡原発(御前崎市)の敷地内や、特に揺れの大きかった5号機の放射線管理区域などを報道陣に公開した。地震による被害はこれまでに46件確認されているが、中電は「いずれも安全に影響を与えるようなものはない」としている。

 5号機タービン建屋では、東側の外壁に沿った15メートル四方にわたって、深さ10センチ程度の地盤沈下があった。同建屋の3階にある放射線管理区域内では、南側壁面に軽微なひび割れがみられた。同じフロアでは、作業用の床面のデッキプレートを固定するボルト24本が折れて、回収されていた。

5号機タービン建屋の屋外東側では、地盤沈下が確認された。中電社員の示す高さから最大10センチ沈んだ=21日、御前崎市の浜岡原発で


 このほか廃炉が決まっている1号機でも、取水槽周辺の地盤が最大約15センチの沈下をしたり、同20センチの隆起をしたりしていた。

 今回の地震で、5号機は水平方向の最大加速度が426ガルを観測。3号機の2・9倍、4号機の2・6倍もの揺れとなった。この揺れ方の差について、中電は「前から地下の構造調査をしている。その結果と今回の地震のデータと合わせて調査する」と説明するのにとどめた。

 11日にあった地震で、浜岡原発は4、5号機が自動停止。廃炉が決まり運転を停止した1、2号機、定期検査中の3号機を含め、すべてが運転できなくなっている。

 運転再開に向けた点検は4号機、3号機、5号機の順に実施され、現在は4号機で始まっている。3、5号機の点検の時期はまだめどが立っていない。

 4号機は、点検が済んだ後も、施設に問題がなかったことを裏付けるため、地震観測記録を解析し、耐震基準を超えていなかったかどうか評価する手続きが残っている。その後、プラントを起動して運転状況を確認するなどの工程もあり、運転再開まで1カ月程度はかかる見通し。

設備耐震性分析『健全性確保されていた』
 中部電力は21日、静岡の震度6弱地震の際の浜岡原発での地震観測データと設備の耐震性を比較し、健全性は確保されていたとの分析結果を経済産業省原子力安全・保安院に報告した。

 中電によると、5号機は1階で設計時の基準地震動(484ガル)を上回る488ガルを観測したが、3、4号機は基準を下回った。5号機も主要な設備については、力が加わって生じたひずみが元に戻ろうとする「弾性状態」にあり、健全性は確保されていたという。中電はさらに詳しい分析を進める。

放射性物質の検出「地震起因でない」
 浜岡原発5号機の排気筒排ガス捕集フィルターからごく微量の放射性物質(ヨウ素131)が検出された問題で、中部電力は21日、震度6弱地震との関連について「地震に起因したものではない」とする見解を発表した。

 5号機は11日の地震で自動停止。ヨウ素131が検出されたのは12~19日分の排気を集めたフィルターだった。

 中電によると、原子炉の停止操作時には炉内水位を一定に制御するため、炉水を復水器や液体廃棄物処理系廃液収集槽へ排出するが、今回は収集槽への排水が多く、炉水に含まれたヨウ素131が収集槽の排気管を経由し、排気筒に流れたと推定されるという。

 中電は「復水器側へ優先的に排水する運用に改善する」としている。




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