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zoom RSS 高速炉 市場経済の国では難しい 減容・有害度低減に経済性なし 原子力委員会が批判

<<   作成日時 : 2017/01/16 02:51   >>

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 原子力委員会が2017年1月13日に「高速炉開発について(見解)」<リンク>を出しました。
 
 原子力委員会は高速炉計画を否定はしないが、急ぐ必要性を否定し、高レベル放射性廃棄物の減容・有害度低減との政府の大義名分に対し、「何度も再処理することになり、経済性がないのは素人でもわかる」と批判。

 政府は素人でもわかる程お粗末な「減容・有害度低減」というごまかしで、核のごみ対策には不可欠と刷り込もうとしています。
 原子力委員会の会議録公表が遅いので、その部分を文字起こししました。
 
  高速炉の開発目的に減容と有害度低減がある。プルトニウムの増殖は緊急性がない。今は高速炉で高速中性子を使って使用済み燃料の中の放射性の高いアイソトープにぶつけると有害度を低減できる。放射性の寿命を短いものに転換できる。こうすることによって処分しなければならない高レベル放射性廃棄物を減らせる。そのために高速炉の研究を続けるというのが今の大きな議論だ。
 たしかにそうでしょう。科学的にできるかどうかは大いに研究したら良いと思う。ただ、それが経済的に意味があるかどうか考えて欲しい。

 毒性の低減、減容化のためにどうするのかというと、使用済み燃料再処理施設を2兆円かけてつくった六ヶ所の再処理工場で再処理して、プルトニウムとウランを分けて、残りの放射性の高いアイソトープを集めて、それを高速炉に持っていって中性子をあてる。そこで短くなるものもあれば、もっと寿命の長くなるものもできてくるかもしれない。そういったものはもう一回再処理して高速中性子をあてて、こんなめんどくさいことをしなければならない。これは素人でも経済性がないとわかります。

 研究することには反対しないが、実用化できるかどうかよく経済性を考えて進めるべきだ。
 
 日本では高レベル放射性廃棄物のガラス固化体を埋める場所がない。トイレなきマンションと言われている。よって原子力基本法止めるべきだという議論があるが、これは議論に飛躍があると思う。

 埋めるところが見つからないので、この量をできるだけ小さくしたい、そうすればかなりの期間の日本の原発の操業によって出てきた高レベル放射性廃棄物も後楽園球場の1つから2つくらいの所で収まりますという議論があり、広報資料に出ている宣伝文句です。減容化してどれだけ減らせるかというと、1/3になるというような話し。

 狭い日本で廃棄物処理場を受け入れようというと決めてくれた所は、かなり広い土地があるところであろうから、後楽園球場が3、5つ、7つあってもそんなに違わないのではないか。

 かつ、処理場の大きさの違いは処理のコストに大きな違いは出てこない。
 でも、その違いを生みだすために先にも言ったように、何度も再処理して照射してとやるのですかね。そこはもっと経済性を考えた方がいいということが、1行
に込められている。


 1行とは「高速炉の最終的な廃棄処分のコスト等も含め幅広い視野での減容化・有害度低減について適切に評価することが求められる(参考文献1、2、3、4、5、6)。」
  参考文献の5と6が減容化・有害度低減に該当。 

5. 一般社団法人日本原子力学会 研究専門委員会, “分離変換技術総論(Current Status of Partitioning and Transmutation Technology)”, 2.3節 「放射性廃棄物の分離変換」, 2016年9月

参考文献5は残念ながら閲覧できなかったので、「放射性廃棄物の核変換技術への挑戦」(2014年2月18日原子力機構大井川 宏之氏の発表) <リンク>を原子力委員発言kイメージ図補足としました。

            
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 高レベル放射性廃棄物をグループに分けて(群分離)、それぞれの群に高速中性子を照射し、短寿命にならなければ、再度分離してまた、照射する。このような工程を延々と繰り返す。その間、原子力に関わる人たちの仕事が絶えない。
 しかし経済性も、危険性も、実現性も、それぞれの施設の強度に汚染された施設の廃棄はどうなるのか。仮に高レベル放射性廃棄物が計算通り減少しても、再処理施設、照射施設、分離施設が廃棄物となり、実施的に総量として増加するのではないかと思いました。

 再処理せず、直接処分する以外に方法はないと思います。その前に、一刻も早く原発ゼロを決めることです。それが福島原発事故を起こした日本の責任です。      

 原子力委員会が2016年12月22日に臨時会議で政府の高速炉開発計画の報告を受けての意見はこちら

当ブログ「高速炉の商業化はできない」 有害度低減 「正確ではない」 原子力委員会
 <リンク>


◆朝日新聞

 
高速炉「急ぐ必要なし」 原子力委、経済性を疑問視

2017年1月14日05時00分 <リンク>

 政府が高速増殖原型炉「もんじゅ」を廃炉にし、新たな高速実証炉の開発を決めたことに対し、13日の内閣府原子力委員会で、委員から「現状では経済性がない」「急いで開発する必要はない」などの意見が相次いだ。政府は今年、開発の工程表づくりを始める方針だが、政府内の組織が注文を突きつけた。

原子力委員会は、国の原子力政策について独自の見解を出す役割を持つ。この日の会合で、政府の方針に対し、「ビジネスとしての成立条件を検討して目標を設定する必要がある」などとする見解をまとめた。
 これまでの高速炉開発では「研究の視点が強調され、実用化が考慮されてこなかった」と指摘。実用化に向けて費用を下げる必要があるのに「現状では建設費も高いとされる。東京電力福島第一原発事故や電力自由化といった競争環境の変化も踏まえるべきだ」と釘を刺した。

 岡芳明委員長は「(原発の燃料となる)ウラン資源は枯渇せず、現状で高速炉に経済的な競争力はない」と述べた。阿部信泰委員は、今も高速炉を開発しているのは中国やロシアくらいだとし、「市場経済の国では難しい。米英独も諦めた」と語った。

 また、政府が、高レベル放射性廃棄物の量や放射能を減らす意義を掲げていることについても、阿部委員は 「何度も再処理することになり、経済性がないのは素人でもわかる」 と疑問視した。

 政府は先月、「もんじゅ」を廃炉にし、実用化を見据えた実証炉を開発すると決めた。工程表を作った後、10年ほどかけて基本設計思想をまとめる方針だ。

原子力委員会は、かつては原子力政策の基本方針を決める司令塔だったが、福島事故後の法改正で14年に位置づけが変わり、現在は経済産業省のエネルギー基本計画が基本方針を定めている。     (東山正宣)


◆NHK

原子力委員会 “高速炉開発 急がず柔軟に”

1月13日 18時10分 <リンク>
 政府が福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」の廃炉を決め、高速炉開発を今後も進めるとしたことについて、13日に開かれた国の原子力委員会の会合で、委員からは、高速炉の商業化は現状では経済性がなく、原子力を取り巻く環境が大きく変わる中、急がず柔軟に進めるべきだといった慎重な意見が出されました。

 原子力委員会は、国の原子力政策に専門的な立場から意見を述べるのが役割で、政府が先月、もんじゅの廃炉を決め、高速炉開発を今後も進める方針を示したことについて、13日に見解を取りまとめました。

それによりますと、高速炉開発はこれまで商業化が重視されていたとは言い難いと指摘したうえで、原発事故をへて電力自由化が進む中、今後は一般の原発よりもコストを抑えるといった目標を決めるなど、高速炉がビジネスとして成立するための条件を検討すべきだとしています。

見解の取りまとめにあたって、委員からは、「原発の燃料のウランがふんだんにある現状では経済性がないと思う」という意見が出されたほか、岡芳明委員長も「コストが高いものは使えず、ほかの電力に負けてしまう。原子力を取り巻く環境は大きく変わっており、高速炉開発は急ぐ必要はない」などと述べ、柔軟に対応すべきだという考えを示しました。

  
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 高速炉開発をめぐって、政府は、今後、工程表の策定を始めることにしていて、原子力委員会は今回の見解も参考にしてほしいとしています。

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